一般的にウールとは動物である「羊の毛(面羊の毛)」の事を言います。
世界中で生産されているウールの約40%が「メリノ」という種類の羊で、他の羊毛に比べてふわふわと柔らかく、光沢があり、世界最大の生産国はオーストラリアです。
羊毛はケラチンと言う蛋白質で出来ていて、うろこ状の表面部分(スケール)と皮質部分(コルテックス)から出来ていて、スケールという物質が繊維を保護しています。
また、スケールの表面は水をはじくという特性をもち、コルテックスは吸湿性があります。さらに、コルテックスというのは2層構造になっており性質はそれぞれ違います。その為、熱や水分の作用で収縮差が生じ、繊維にクリンプ(繊維の縮れ)が生じ、吸湿や乾燥によりクリンプが伸縮する事を「ハイグラル・エキスパンション」と言います。
これはウールの最大の特徴で、ウールが「生きている繊維」と呼ぱれる要因です。